参加者は静岡県内から6名と少なかったものの、アットホームな雰囲気で密度の濃い講習を行うことができました。
まずは、講師のえびちゃん(田貫湖ふれあい自然塾スタッフ)より、定番のアイスブレイクで心も身体も暖まり和やかな雰囲気で始まりました。その後、野外活動におけるリスクマネジメントの講義があり、グループで身近なフィールドに潜む危険を予知するトレーニングも行いました。
昼食後は、スタッフのメイによる「普通救命救急法」の講義と実習です。命に関わる傷病者を目の前にすると誰もが慌てるものです。まずは自分の安全を確保した上で、助けを呼び、そして救急隊が到着するまでの間、とにかく心肺蘇生を行って脳に酸素を送り続けることを、人形を使って体験しました。
1分間に100-120回を続けるのは、体力的に相当しんどいです。
また、AEDの使い方も学び、実際にAEDと胸部圧迫を組み合わせた心肺蘇生法を実践練習しました。
その他、のどに異物が詰まってしまった時のために、背中を強く叩いて異物を吐き出させる方法も学びました。
2日目は、青少年の家に会場を移して、再びえびちゃんによる「野外救急法」の実習です。
定番の三角巾の使い方を学び、早速実際の止血や手当てに使えるよう、実践練習を行いました。
「え、血が出ている!」とビックリされた方、ご安心を。
えびちゃんのアイデアで、できるだけリアルに感じてもらおうと、特殊メイク用の血のりを塗って
どのように止血・処置をすれば効果的か、グループごとに実習をしました。
続いて、ファーストエイド(FA=救急用品)のチェックも行いました。
参加者が持ってきたFAを広げてみると、結構いろいろなものがあります。
絆創膏やガーゼ、三角巾といった定番から、はさみ、とげ抜き、瞬間冷却材など
様々なケガに対応するためのグッズがいろいろ必要です。中でも、グローブ(手袋)は
救助者や傷病者の感染を防ぐため、不可欠です。
その後、三角巾を使った足首の固定法も実践しました。ちょっとした捻挫の際、ある程度
固定できるので、覚えておくと便利です。
2日間、みっちりと講習をやりましたが、気がつけば「野外活動指導者養成講習会」と銘打ちながら、野外活動はほとんどしておらず、最後にみんなで豚汁を作りました。薪で火をおこし、野菜と豚肉を煮て、アツアツの豚汁をお腹いっぱい食べてホッとしました。
研修室に戻ってきて、最後に2日間の体験と学びをふりかえり、共有しました。
「指導者にとって大切なものは?」という問いに対し、参加者からは
・自然と人との仲人
・客観的にものごとを見る(鷹の目・サキヨミ力)
・自分ができることを知る、限界を知る
・経験し、考えること
・相手を想うこと
・常に意識すること
といったコメントが出されました。
それぞれが学びを持ち帰り、自分のフィールドで活かしてもらえるものと信じています。
2日間、ありがとうございました!
《ウォーリー》